「骨粗しょう症による骨折リスク」を、高知新聞(2020年9月7日付)に掲載しました。
骨粗しょう症による骨折は、高齢者における寝たきりの原因の第3位です。骨粗しょう症を治療することで骨折を予防することが大切です。骨折リスクを比較的簡単に評価する方法として、世界保健機関(WHO)が開発した骨折リスク判定ツール(FRAX)があります。10年以内に予測される骨折リスクを数値で表します。12個のチェック項目で構成された質問表で、インターネット上にも公開されています。入力する項目としては、年齢、性別、体重、身長、骨粗しょう症による骨折の有無、両親のいずれかの大腿(だいたい)骨近位部骨折歴、現在の喫煙、ステロイド薬の内服の有無、続発性骨粗しょう症(インスリン依存型糖尿病、早期閉経、性機能低下、栄養失調、慢性肝疾患など)の有無、関節リウマチの有無、アルコールの摂取、骨密度検査を受けられている場合は、大腿骨近位部の骨密度の数値を入力します。骨折リスクが今後10年間で15%以上の方はかかりつけ医にご相談されることをお勧めします。